薬学生わろの日常ブログ

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無意識の思い込みで世界を見ていることにあなたは気付いていますか? ~FACTFULNESSを読んで~

 

今日は、最近読んだ本の感想を書いていこうと思う。なんの本かというと・・・

 

ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、
アンナ・ロスリング・ロンランド      さん著

FACTFULNESS(ファクトフルネス)

 

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こちらの本は、2019年1月に発行されたものだが、日本で100万部も売れているベストセラーなんだとか。

大学の先輩からおすすめされた本で、春休みに本屋さんに買いに行き読んでみた。大の本嫌いの僕は初め、400ページという超分厚いこの本を読み切れるか不安だったが、読み始めるとめちゃくちゃ読みやすい!!簡単なクイズや、著者の体験談なども多く含まれており、あっという間に読み切ることができた。

今回は、このファクトフルネスの概要と読んで感じたことをまとめていこうと思う。

 

〇概要〇

筆者は、10個の思い込み(本能)があることで、ほとんどの人が世界を正しく見れていないと主張している。

①世界は二つに分けられていると考える本能(分断本能)
 ex) 正義と悪、先進国と発展途上国

②ネガティブな事の方が頭に残る本能(ネガティブ本能)

③直線的に見えてしまう本能(直線本能)
 ex) 人口、二点だけを見てそのまま直線的に増加すると考えてしまう

④恐怖を過剰に感じる本能(恐怖本能)

⑤一つを見て全てを決めてしまう本能(過大視本能)
 ex) ✖ 二酸化炭素の排出量は中国とインドが多い ⇒ 地球温暖化の原因はこの二国だ
    一人当たりでの排出量で計算しなければいけない!!

⑥一つのパターンに当てはめて考える本能(パターン化本能)

⑦運命は変わらないと考える本能(宿命本能)

⑧自分の専門、得意領域に考えが偏る本能(単純化本能)

⑨犯人探しをする本能(犯人捜し本能)

⑩焦りで冷静さが無くなる本能(焦り本能)

 

この10個の思い込み(本能)が無意識に働いていることに気付き、データや事実から客観的な判断ができるようになることが大切であるという結論だった。

 

〇感想〇

僕はこの10個の思い込みの中で、ネガティブ本能と恐怖本能が特に印象に残った。

まず、ネガティブ本能。ネガティブ本能とは、その名の通りポジティブなことよりもネガティブなことの方が頭に残りやすいという本能だ。
メディアも、良いニュースよりも悪いニュースを多く流す。例えば、飛行機事故は数でいうととても少ないのに、飛行機事故が起こると大々的に報道し、見ている人はそれが頭に残る。無事に着陸している飛行機の方が圧倒的に多いのにだ。これは、人々の関心を引くために仕方のないことだと思うが、僕達見ている側は、悪い情報が報道されやすい、広がりやすいことを知っていなければいけないと感じた。また、物事が良くなっていることには気付きにくいので、良いニュースがあまり流れなくても悲観する必要はないことも分かった。

次に、恐怖本能。著者は、危険と恐怖の区別がついておらず、必要以上に恐怖を感じてしまっていると書いていたが、全くその通りだと思った。
僕は、大学で薬学を学んでおり医療における放射線の利用についても学んだ。そこで気付いたことは、医療において放射線は非常に有用的で、海外では多くの国が研究を進めているということだった。
日本では福島第一原子力発電所の事故の影響もあり、放射線というとマイナスなイメージしかないように感じる。ただ、僕は思う。いったいどれ位の人が放射線の知識があって怖いと言っているのだろうか?確かに、あのような事故は二度と起こってはいけないし、放射線は十分に気を付けて使わなければいけないことが分かった。しかし、その影響で、必要以上に怖がり日本の放射線に関する研究の足を引っ張ってはいないだろうか?
危険と恐怖をしっかりと区別し、恐怖を膨らませすぎずに捉えていきたいと思った。

 

この本は、日常のニュースなどで得る情報の見方が変わる本だと感じた。先輩におすすめされた本だが、僕にとってのおすすめの一冊になった。