体質と遺伝子のサイエンス を読んで PART2
今日は、
中尾光善 著
体質と遺伝子のサイエンス
の第3章と4章を読んだので、まとめていこうと思います。
第3章は、ヒトの誕生と個人差が生まれたわけについて書かれていました。
この章を読んで面白いと感じたのは、ヒトの顔の形態が他のパーツに比べて、なぜ多様性に富んでいるのかということです。
よく、あの人の顔はイケメンだとか、あの人はあまり可愛くないだとかと話すと思いますが、確かに他の体のパーツはあまり言いません。
例えば、君の手は不格好だね、君の足はとてもかっこいいね!!
と僕は言ったことがありません。
なぜ、顔は一人一人変化が大きいのか...
それは、個人を識別する為であり、また、顔の多様性や顔の微妙な変化に気付けるような力を獲得してきたからです。
1000人分のゲノムを分析した結果、顔の特徴に関連するゲノム領域は変化しやすく、祖先もそのような傾向があったらしいです!
脳のような生存に大きく関わることは同質化されていき、人によってあまり差が出ませんが、生存に関わらず、他の人と自分で識別する為に必要な「顔」は、多様化
されているという話はとても面白いなと思いました。
第4章では、体質と遺伝子について書かれていました。
正直、この章は読むのに苦労しました...
授業で習ったこともありましたがほとんど忘れていたので、読み飛ばさずに頑張って読みました笑
この章では、似たような単語を整理する為に、たとえがたくさん使われていて非常に面白かったです。
例えば、ゲノムと染色体と遺伝子。
ゲノムとは全ての遺伝情報のこと
染色体とはDNAとタンパク質の構造体のこと、
遺伝子とは生物の設計図のこと
なんて言う風に調べると出てきますが、
どれも似たような意味で区別が分かりにくい!!
ここで出てくる例えは、辞書です。
ゲノムとは辞書のことで、染色体とは見出しのこと、遺伝子とは単語のこと
と書かれています。
「ゲノムという辞書を開くと、染色体という見出しがあり、その見出しの中にいくつもの遺伝子という単語がある」
非常にわかりやすい!!!
この例えは、ぜひ使っていこうと思いました笑
また、転写についても例えがありました。
プロモーターとはラジオのスイッチ(ON/OFF)のことで、
エンハンサーとはラジオのボリューム(転写量の調節)のこと、
転写因子は、転写の先導役でこれらを結合して助ける役割、いわば電池の役割です。
一塩基多型(SNP)の話もとても興味深かったです。
SNPとは、1個の塩基が他の塩基に置き換わったもののことで、このたった1個差で体質が生じているのでは?と言われています。
それもそのはず、プロモーターやエンハンサーに関わるコード領域にSNPがあると、遺伝子の発現量や発現パターンが大きく変わってしまうからです。
ほんの少しの差で、僕たちの体は大きな変化を生んでしまうことを改めて感じました。そして、自分の体は本当に複雑で、大切にしないといけないなと思いました!
ここまでで4章/7章読むことができたので、あと3章も早いうちに読みたいです。
先はまだまだ長い...